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足場に対策が必要になる風速は?また、安全対策について詳しく解説いたします

2024/04/25コラム

風が強い日における足場作業は、作業員の安全にとって重大なリスクを伴います。突風は予測が難しく、安定した足場さえも一瞬にして危険な状況に変えてしまうことがあります。この記事では、足場対策が必要な基準について、また風が強い日の足場での作業を安全に行うための対策を徹底解説します。安全な作業環境を確保するためにどのような準備と対応が必要か、解説していきます。

 

足場の倒壊はなぜ起こる?

強風にあおられる

足場が崩れるときは、強風のあおりを受けて足場が崩落するケースがありますが、足場を覆っている養生シートや防音パネルが風に吹かれることで、足場自体も一緒に引っ張られてしまい、倒壊してしまいます。また、防音パネルに関しても、風荷重が大きくなり、倒壊することがあります。足元の周辺にある根がらみの補強ができていない、壁つなぎの取付不備が原因であることもあります。このような倒壊は、高層建築物ほどリスクが高いです。

地震による倒壊

足場が倒壊する原因としては、地震によるものも挙げられます。地震直後に足場がすぐに崩れることもありますが、直後は無事でも、留め具が緩んでいることから、時間が経過してからいきなり崩れる可能性があるので、注意しましょう。これは、高層階に限らず、低層階でもしばしば起こることです。万一、地震ですぐには倒壊しなかったとしても、必ず近づかないようにしましょう。

施工不良

足場が倒壊する原因として、施工不良が挙げられます。工事会社は数が多いですが、会社の質は様々です。
工事会社の中には、戸建ての足場を1日に何件もこなす業者も存在しています。
もちろん、そのような会社はコストパフォーマンスという面では社会に貢献し日本の建設業界にとって大切な役割を担っていますが、限られた予算の中で施工を行うため中には、計画面での危険予知を怠ってしまったり、いわゆる手抜き工事を行ってしまう場合もあるかもしれません。

 

足場対策(あるいは中止)が必要になる基準とは?

風が強い日、台風の日は、作業員の安全、周辺の安全を確保するためにも当然足場に対策が必要となります。では、足場に対策が必要となるのは具体的にどのような場合になるのでしょうか。

労働安全衛生規則では、悪天候の場合について以下のように定められています。

 

【労働安全衛生規則 第522条】
「事業者は、高さ2m以上の箇所での作業を行う場合においては、強風、大雨、大雪等の悪天候のため、当該作業に実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない」

 

ここでいう強風とは、平均風速が毎秒10m以上の風のことを指します。

このような強風が予測される場合には、メッシュシートを全て外すか、片側を外して手繰りよせて柱に固定するといった対策を行う必要があります。

 

強風に負けない足場対策

メッシュシートを畳む

強風に負けない足場対策として、メッシュシートを畳むのが効果的です。足場に使われるメッシュシートは、強風を受けると足場に負荷をかけ、倒壊に繋がることがあります。そのため、強風の日はメッシュシートを四隅に畳むか、全て取り外しておきましょう。または、必要最低限の箇所にのみメッシュシートを貼り、風が通り抜けるようにすると、足場の倒壊を防ぐことができます。このような対策を怠ることなく、必ず実行することで、最悪の状況に陥ることを防ぎましょう。

壁つなぎを設置する

強風に負けない足場対策として、壁つなぎの設置も効果的です。壁つなぎの取り方は様々あります。

・壁つなぎ専用の金物を取り付け固定する
・キャッチクランプを使う
・挟み込み
・当てジャッキを使う
・ワイヤーで引っ張る
・地面に単管を打ち込む
・足場を広く組んで足場自体を自立させる

このような方法から現場ごとに適したものを選び、足場倒壊の恐れが無いように行います。

壁つなぎの設置基準

壁つなぎには4つの設置基準がありますので、それぞれご紹介いたします。

まず、標準的な基準は以下の2点です。

・壁つなぎあるいは控えの間隔は縦に5m以下・横に5.5m以下とする(単管・くさび式)

・二階層と横に3スパンの間隔以内に足場は設置する(ビケ足場)

これらは、労働安全衛生規則570条により定められています。

次に、風荷重が大きい場合は高さ基準が3.6m以下に変わります。これは、足場が弱くなり、倒壊することを防ぐための基準です。

3つ目に、躯体側に制約がある場合です。工事をしていると、腕木材の位置に壁つなぎを設けられない状況が発生することがあり、その場合、取り付け位置をずらして足場の間隔を調整する必要があります。

最後に、住宅の新築工事の場合です。住宅の新築工事では、しっかりとした足場の自立安定性が必要ですが、壁つなぎの配置が嫌がられることが多く、そもそもの設置が困難なため、足場控えが設けられない場合は、全周緊結構造を基準とするよう定められています。

 

台風後の点検

屋根の状態を確認する

強風や台風が過ぎ去った後は、まず屋根の状態を確認しましょう。屋根の上に飛来物が飛んできていないか、それによって破損をしていないかチェックする必要があります。これは、工事中の建物だけでなく、施工済みの建物でもよくあることです。よその家の瓦の破片が飛んできたり、大きな飛来物が屋根に乗ったり、それらに気づくまで時間がかかったといった例があります。案外、気づきにくいものでもあるので、尚更、チェックしておくのが賢明です。

メッシュシートと周辺の確認をする

強風や台風が過ぎ去った後には、メッシュシートとその周辺の確認も必ず行いましょう。足場に広げていたメッシュシートや塗装道具、建物に利用する材料などが周辺に飛んでいないか、建物の敷地内のあらゆる角度から確認するようにしましょう。周辺に何か物が飛んでしまっていた場合は、飛んでしまった家や建物の方に挨拶をして、回収します。基本的に、作業再開前に確認を行いますが、必要があれば建物の所有者と周辺の確認をしておきましょう。

壁の損傷を確認する

屋根の状態の確認、メッシュシートと周辺の確認の他にも、壁の損傷、壁当て周りの外壁に損傷がないか、チェックしておきましょう。強風や台風にあおられた場合、飛来物によって壁が傷ついていたり、足場固定のために設置した壁当てジャッキが壁にぶつかって、傷が出来てしまっている可能性もあります。傷を発見したら、補修を行います。高いところに傷がついていた場合、補修作業も大変になってくるため、足場を解体する前に確認しておきましょう。

 

足場の倒壊対策の重要性

ここまで、見てきたように、足場の倒壊は作業者の安全に直結する重大なリスクとなります。足場の倒壊対策は一人でも多くの命を守るために、非常に重要な物です。倒壊を防ぐためには、まず足場の設計段階で風圧に耐えうる強度を確保しましょう。

また、使用中の足場には定期的な点検が不可欠です。強風の日には、事前に足場のチェックを行い、緩んでいる部分がないか、損傷が発生していないかを確認する必要があります。不安定な状態や明らかな危険信号が見られる場合は、直ちに修正工事を行うか、場合によっては使用を中止し作業者の安全を最優先に考えるべきです。

このように、風が強い日の足場の倒壊対策は、計画的かつ継続的な管理により事故の未然防止が可能となります。

 

足場の安全対策を徹底するなら、OMOTENASHIにお任せください

今回、この記事では風が強い日の足場の倒壊を防ぐための対策について解説しました。OMOTENASHIは安全と安心を最優先に考えた仮設足場の実現を目指しています。

 

OMOTENASHIでは、足場の仮設計画を立てる際、基準風速18mに耐えうる計算(安全係数2で計算)を行っています。予報の段階で最大瞬間風速20mを超える場合は現場への呼びかけを行い、必要があれば強風養生を行います。

また、お客様の大切な躯体を痛めずに、完工後も壁つなぎの痕が残らないよう細心の注意を払いながら計画を行っています。

足場の施工では安全第一が重要ですがOMOTENASHIは徹底してお客様の安心にも注意を払っています。

 

作業員全員に対する徹底したマナーと安全教育など、挨拶の仕方や作業中のふるまいを徹底指導し、応急救護の訓練も受講することで、トラブルを未然に防止し、有事の際にも迅速かつ適切に対応できる体制を備えています。独自のセキュリティ体制を採用していますので、現場での不審者や盗難などのトラブルを効果的に防ぎます。

 

さらに、壁つなぎが取れない現場では、壁に当てジャッキを行う、ワイヤーを建物の上から吊るして建物と足場を固定する、壁つなぎが取れる面と取れない面の足場でワイヤーで固定するなどの対策を安心できる状況になるまで全て行っております。

このように、OMOTENASHIは徹底した安全管理に基づいて作業を行っておりますので、安心してご依頼いただけます。

施工前の計画から、足場設置期間中の足場の管理、足場解体までの管理と、足場の初めから終わりまでしっかりとサポート致しますのでぜひ、一度ご相談ください。

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